新たな年に願い込めて、年が明けてから神社やお寺へ参拝に行く初詣、毎年欠かせない行事になっているという人も多いと思います。
でも、お正月のいつまでなら初詣になるのか、初詣はいつまでに行けばいいのか、本当は知らない人もいるのでは?初詣のつもりがそうではなかった、なんてガッカリですよね。
知っているようで知らない、初詣の参拝はいつまでなのか。また、正しい参拝のやり方について詳しく解説してみましょう。
目次
初詣はいつからいつまでに行けばいい?
元旦に行かなければ初詣とは言えない、いやいや三が日の間なら初詣でしょう・・・と、人によって解釈が違うこともありますよね。
実は、初詣には定められた規定があるわけではなく、年が明けて最初の参拝を初詣としているのだそうです。しかし、その年の最初の参拝を初詣とするなら、2月でも3月でも、年の最後の12月でも初詣になってしまいますよね。
一般的には、正月三が日に参拝することを初詣としているようです。三が日は混雑するから、松の内に行くようにしている、という人も多いでしょう。必ずいつまでに行かなければならない、という決まりはありませんから、自分の都合に合わせて初詣をして構わないということになります。
また、初詣に行くのは神社か寺院か、どちらが正しいのか気になっている人もいるかもしれませんよね。お正月の朝のTV番組で、全国各地の初詣中継が流れますが、神社もあれば寺院もあります。初詣は、神社でも寺院でもOK、自分が行きたい方を選んで問題ありません。
参拝の仕方
なんとなく参拝している、前の人の真似をしている、正しい参拝の仕方かどうかは分からない、という人も少なくないでしょう。
神社に参拝する時、作法を間違ったからといってバチが当たるわけではありません。参拝の作法も地域や神社によって異なることがあり、自分だけどこか違っていた、という経験
をした人もいるでしょう。
でも、初詣を含め神社にお参りする時は、お願いごともしますよね。お願いするのですから、ちゃんと敬意を表しきちんと作法に従って参拝しましょう。それでは、一般的な参拝の仕方について、説明していきます。
鳥居をくぐる前に一礼をする
鳥居は一般社会と神域を区切る神聖なもの、結界のような意味があるといわれています。自分よりも目上の方のお宅を訪問する際、いきなりずかずかと上がったりしませんよね。まずご挨拶することがマナー、鳥居も同じようにくぐる前には一礼しましょう。
もし帽子を被って参拝に行くのなら、鳥居に一礼する時に取りそのまま被らずにくぐるようにします。参道を歩くときは真ん中を歩かないようにしますが、鳥居の場合も同じく、真ん中は外すようにしましょう。
参道は端を歩く
神社の参道の中央は、神様が通る道だといわれています。ですからそこは通らずに避けて、参道の端を歩くようにします。参道をまっすぐ歩く時以外にも、中央を横切る時には軽く頭を下げたり、中央で神前に向き直り一礼してから横切って敬意を表すこともあります。
手水舎(ちょうずしゃ)で心身を清める
手水舎(ちょうずしゃ)で、適当に手を洗ってから参拝する人も多いですが、心身を清める目的があり、これを「手水をとる」といいます。手水の仕方には作法があるので、それに従いましょう。
- 右手でひしゃくを持ち、水を汲み左手にかけます。これにより左手が清められます。
- ひしゃくを持ち替え左手で持ちます。同様に水を汲み右手にかけて清めます。
- 再びひしゃくを右手に持ち、今度は左の手のひらをくぼませて水を受け、口をすすぎます。
- 口をすすいだら、もう一度左手に水を流します。
- 清め終わったら最後に水の入ったひしゃくを立て、柄に水を流してから伏せて置きます。
以上です。「3」の口をすすぐ際に、手のひらに受けるのではなく直接ひしゃくに口をつけてしまう人もいますが、これは誤りです。また、最後に柄の部分に水を流すのですが、これを省略してしまう人も多いようですから注意してください。
参拝をする
鳥居をくぐる前に一礼し、手水をとったら参道を通ってご神前に進みます。次は賽銭箱にお賽銭を入れますが、これは神様に捧げる真心のしるし、適当に投げ込むのではなくまず賽銭箱の前に立ったら会釈をし、心を込めて入れましょう。
次は拝礼、一般的には「二礼二拍手一礼」が作法です。詳しく見ていきましょう。
- 会釈ではなく深いお辞儀(礼)を二回繰り返します。
- 両手を胸の高さで合わせて、右手を少し手前に引き、肩幅くらいに両手を開いて二回拍手を打ちます。
- 拍手したら両手をきちんと合わせながら、心を込めて祈ります。
- 両手を下ろし、最後にもう一度深いお辞儀(礼)をします。
以上です。神社で参拝するなら「二礼二拍手一礼」を覚えておきましょう。「二礼二拍手一礼」ではない神社もあり、島根県の出雲大社、新潟県の弥彦神社、大分県の宇佐神宮では「二礼四拍手一礼」と、拍手を四度打ちます。
最後に鳥居をくぐる前に一礼をする
拝礼が終わると、それまでの緊張がゆるんでしまうかもしれません。しかし、神社を出るまでは来た時と同様に作法を守ることが大切です。拝殿から参道を通る時は、来た時と同じように真ん中を外して歩くこと、そして最後に鳥居をくぐる前、境内を出る際は社殿の方に向き直り一礼します。
この一礼する時は、「お邪魔して失礼しました」という気持ちや「ありがとうございました」という気持ちを伝えるようにします。
御朱印やお守りはいつ買えばいいの?
初詣に限らず、神社で参拝する時はお守りや御朱印を買うという人も多いですよね。最近は御朱印目当てで神社やお寺に行く人も増えているそうですが、本来御朱印はお参りの証し、ちゃんと参拝してからいただくようにします。お守りもやはり同様に、参拝を済ませてから買うようにしましょう。
御朱印・お守りともに、神社では拝殿近くの社務所で買うことができます。受付時間が決まっているので、確認し余裕をもって神社に向かいましょう。お守りとは違い、御朱印はお願いしてすぐにいただけるものではありません。手書きする手間がありますから、受付時間ギリギリに行くのは避けます。
なお、御朱印は値段設定がありますが、これは商品の代金ではなく御朱印をいただいたことへの気持ちを納めるもの。300円や500円で設定されていますが、気持ちを納めるものなのでお釣りをいただくのは避けた方がいいでしょう。お釣りが出ないように、小銭を用意しておきます。
御朱印は御朱印帳にいれていただくもの。御朱印帳は御朱印をいただく神社の社務所で購入できますが、市販されているものを使っても問題ありません。最近はネット通販でも購入できるようです。
新しいお守りを買ったら、それまで持っていたお守りはどうすればいいのか、迷ってしまいますよね。年末年始は社務所に近くに「古札納所」、「古いお札・お守り納め所」などと書かれた場所があるので、そちらに返納します。そういった場所が用意されていない場合には、社務所に預けましょう。
まとめ
初詣の参拝はいつまでに行けばいいのか、これは特に決まりがあるわけではありませんでした。でも一般的には三が日までに、あるいはまだお正月気分が残る松の内までに参拝することを、初詣といっているようです。
お賽銭を投げ込んで適当に手を合わせお願いごとをする、これは正しい参拝とは言えません。参拝にはマナーがあり、これを守らないのは神様に対し失礼です。初詣は人出が多く神社も混雑することが多いですが、境内に入る時は心を落ち着け、敬意を払い真心を込めて丁寧にお参りしましょう。